仙台市青葉区のN様は、亡くなられたお母様から、実家のお墓の管理を頼まれていました。お母様のご兄弟は姉妹のみで皆さま嫁がれており、N様がお墓の継承者でした。
建てられてから50年以上が経過したお墓は、外柵の一部が壊れ、管理者から修理を依頼されている状況でした。そのためN様は、このお墓を墓じまいし、遺骨を海洋散骨することも視野にご相談に来られました。
私共はN様に、まず外柵を早急に修繕すること、墓じまいについてはご親族とも相談しながら進めていくことを提案しました。
その後何度か打ち合わせをする中で、2つの事実が明らかになりました。
①N様自身も長男ではないため、自分たちの墓を持っていないこと。
②お母様のご姉妹は、できれば自分たちの先祖を埋葬の地から移動してほしくないと考えていること。
以上を踏まえて打ち合わせを進めた結果、現在の墓地を改修して新たにN家の墓を建立し、先祖の遺骨も一緒に埋葬することに決まりました。N様のご依頼で墓石店もご紹介し、奥様のご意向も伺いながら設計を進め、4月に新しい墓地が完成しました。N様が最初にご相談に来られてから5ヶ月後のことでした。
墓じまいを検討する際には、関係親族の方とも連絡を取り合い、皆さま納得の上で進めていくことが重要だと考えております。そうすることで無用なトラブルを回避することができます。心に留めておいていただければ幸いです。